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JK「わー！ヌナだ！見て、ヒョン、ヌナ綺麗！」
JM「痛っ、ちょ、分かったから叩くな！てかヌナが綺麗なのは周知の事実だし何を今更‥」
TH「なんでお前が得意げなの。‥あれ、よく見たらヌナの口紅塗ってるのって男の人？」
HS「この手は確実に男の手だよな。このカタログにもちょいちょい載ってんだよね。」
NM「いや、これってさ‥もしかして、」
無駄に目敏いテヒョンと、何かを察したようなナムジュンに焦った俺は「助けてくれ」とAに目で語りかけるも、『だから早く言っとけば良かったのに、私知らない。』と逸らされてしまう。そしてAは一人焦る俺が面白いのか、相変わらず俺の腕に顔を埋めて笑っている。
JN「もしかしなくてもユンギの手でしょ、これ。」
そのジンヒョンの決定づけた言葉に、テレビに釘付けだった連中の視線が一気にヒョンと俺に集まった。
JK「‥ヒョン今なんて？」
JN「だから、お前たちが気になってるその男ってユンギだろ、って言ってんの。」
JM「え、じゃあ‥この、ヌナの唇に口紅塗ってるのも、その唇からはみ出ちゃった口紅を親指で拭ってるのも‥」
TH「最後に、後ろから抱きしめるようにヌナの首にまわった腕も‥」
JK「全部‥全部‥ユンギヒョンってこと！？」
JN「そうだって何度も言ってんでしょ。ってこらジョングガ、ソファに立って地団駄踏むのやめなさいってば。」
「信じられない‥」と呆然としているクオズに、案の定荒れ狂うジョングク、それを鎮めるジンヒョンを他人事のように眺めていると、俺が座っているソファの両隣が沈んだ。
HS「で、やっぱりヒョンなんですよね？」
「そうだよ、」
NM「どういう経緯で？」
「付き添いで来てた俺を見て、ブランドディレクターの人がどうせならSUGAさんも、って感じで‥」
「へえ、さぞ楽しかったでしょ。」と笑いながらカタログを捲るホソクに、「ヌナにデレデレしてる顔なんて全世界に晒せないですもんね。」と憐れむような目で見てくるナムジュン。はっきりと分かる、俺は今こいつらに詰められている。
奥を見ると、AはAでマンネ達に捕まっていて、どうやら俺とAの撮影を再現させられているようだ。ちなみにジンヒョンはカメラマンらしい。
未だ止まることない左右からの圧や、ヒョンの高笑いやら、色々と気が遠くなった俺は無視を決め込み目を瞑った。
今まさにお前らの目の前にいる、実物のAこそが一番なのに、という言葉は飲み込んで。
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作者名：mitsu | 作成日時：2021年7月19日 23時
