‥‥ ページ48
-
ホットケーキをひっくり返す度、シウがぱちぱち拍手と共に「おお〜！」と感嘆の声をあげてくれるのでつい作り過ぎてしまった。絵本でしか見たことのないホットケーキの山が出来ている。
『シウのはくまさんだよ。これでお顔描いてあげてね』
「くましゃん！かあいいね〜。しうね、おえかきじょうじゅなの、みてて」
JM「ほんとだ、上手だね〜！ヒョンも描こーっと」
JK「‥ヌナ、俺にもちょうだい。ウインナーも食べたい」
『そこに焼いてるのあるでしょ。ウインナーはごめんだけど、自分で出来る？あ、シウ、顔にチョコ付いちゃったね、ふきふきしよう』
JK「‥俺泣いちゃうよ、いいの？」
TH「ジョングガ‥今日は諦めな。ほら、俺の苺あげる」
何やらぐうが拗ねてる気がするけど、ここはテヒョンに任せておこう。リビングの三人に声を掛けて、ふと近付く足音に振り向くと突然視界が真っ暗になった。と、同時に私のよく知る匂いに包まれる。
『わ、ユンギ、おはよう。やっと起きたの？』
YG「おはよ。何で起こしてくれなかったの」
『だって疲れてるかなって。隈もできてたし‥』
YG「起きた時Aがいない方が無理」
甘えるように私の肩口に頭を預けてくるユンギ。そのふわふわした髪を撫でてあげると抱きしめる腕の力が緩まった。そして今度はユンギの顔が近付いてくる。いつもの癖で目を瞑りそうになったけど、慌てて自分の口元を手で覆うとじろりと睨まれた。
YG「‥なんで」
『なんでって‥シウがいるのに、』
JM「いや、僕らもいるんだけど」
TH「シウは見ちゃだめ(目を隠す)」
JK「‥誰か早く俺の目も覆って下さい」
「なんでみちゃだめ？Aははやくしうのとなりくるの！」
むぅっと頬を膨らませたシウが自分の隣にある椅子を叩いている。『はいはい、待ってね』と私が座ろうとすると、「ここは俺が」とユンギに制されてしまった。
YG「こら、Aじゃないだろ。Aヌナって呼ばなきゃ」
「これだれー？」
YG「これじゃない、ユンギヒョンな」
「‥んぎひょんっ？」
ぐうによく似たきゅるりとした目がユンギを捉え、こてんと小首を傾げる。その愛らしさときたらもう‥ユンギの顔も緩みきってるし。こんなにデレデレで、一体自分の子供だとどうなるんだろう。将来溺愛されるであろう、まだ存在しない子供に軽く嫉妬を覚えてしまう。一人ユンギとの未来を想像して火照る顔を手であおぐ私を、ジンオッパがニヤニヤしながら見ていた。
→
-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1682人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mitsu | 作成日時：2021年9月26日 14時
