宅配便のお兄さん【JM】

偶然 ページ7

JMside------




夏休み。


と言っても、特に予定もないので、実家に帰っていた。




彼女もいないし、友達とも予定が合わなくて、寂しい夏休み


唯一予定のあった友人と、久しぶりの食事に来ていた。








TH「久しぶりだよねジミン」



JM「なかなか予定合わなかったね」



TH「夏休みなのに、彼女いないの？」



JM「聞くなよ。さみしい夏休みだよ」



TH「誰かいい人いないの？」



JM「仕事場はむさ苦しい男ばっかだから。
　 それに一日中車で出てるし、ほぼ一人。」




TH「配達先には？きれいな人いるでしょ」



JM「そんなの、いても何か起きるわけじゃないから」




TH「えーそうなの？よくあるじゃん。
　 人妻が誘惑してくるやつとか」



JM「あるわけないじゃん」




TH「電球交換手伝ってとか行って中に呼ばれてさ、
　 身体をひっつけて見せてきたりしてさ、、、
　 やばいよね笑」



JM「変なの見すぎだろ笑」





TH「宅配便の男子ってモテるって聞いたけどね」




JM「そんなの嘘だよ」



TH「まぁ、お客さんに出だしたらクビだよね」




JM「そうだよ。だから出会いなんてないの」








確かに、あの工務店の受付の子は素敵だ。




でもだからといって、何か関係を進展させることなんてない。





前にニ、三回、配達先の女の子にアドレスをもらったことはある。




個人的に電話してください♡なんて。




でもさすがに、仕事先の人に手を出すなんて無理で。




それになんか、そういうことに引いてしまって。






あの受付のAさんは、そんなことしないだろうしな。










そんなことを考えていたら、まさかの張本人が目に入った。





JM「え？」



TH「どした」



JM「いや、ちょっと知り合いが」



TH「あっ、あの二人？」




あの人は、太陽工務店の社長さん。

二人でランチかな。

偶然だな。




TH「女の人きれいだね。恋人かな？」




どうなんだろう。ただの職場の同僚とランチにしては、遠いとこまで来るよな。しかも二人きり。





あっ頭撫でた。




なんだ、そういうことか。




仲良さそうだし。まぁあんなにきれいな人だし彼氏くらいいるよね。







TH「もしかして好きな人？」





JM「違うよ。仕事でいつも行くとこの人」






そう答えたものの、こんなにもショックを受けてる自分に、
自分が一番驚いていた。

ご褒美→←妄想

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す